研修ローテーション部署
循環器内科入局後、各部署を順にローテーションします。豊富な症例と上級医による丁寧な指導により、 循環器診療に必要なあらゆる知識・手技を習得することができます。 他科 (腎臓内科・神経内科・血液内科 など) との連携も組み込まれており、 各内科分野での経験症例を考慮しながら研修計画を組み立てることができます。
後期研修医ローテーション (例)
下記は後期研修医のローテーション例です。経験年数や本人の希望に応じて、ローテーションを柔軟に組むことが可能です。 (スマートフォンでは表を横にスクロールしてご覧ください)
後期研修医 1 年生
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Aさん | エコー | エコー | EP | カテ室 | カテ室 | カテ室 | 病棟 | 病棟 | 病棟 | 腎臓内科 | リハビリ | 放射線科 |
| Bさん | CCU | CCU | 病棟 | 病棟 | 腎臓内科 | 放射線科 | リハビリ | EP | EP | カテ室 | カテ室 | エコー |
| Cさん | 病棟 | 病棟 | 脳神経内科 | 病棟 | リハビリ | カテ室 | カテ室 | 高内分泌 | CCU | CCU | 放射線科 | EP |
| Dさん | 病棟 | カテ室 | カテ室 | カテ室 | 高内分泌 | エコー | 病棟 | 病棟 | リハビリ | 血液内科 | CCU | EP |
| Eさん | カテ室 | カテ室 | カテ室 | 糖尿病内科 | リウマチ | 血液内科 | CCU | CCU | 病棟 | リハビリ | EP | エコー |
後期研修医 2 年生
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Fさん | リハビリ | 放射線科 | エコー | EP | EP | 病棟 | 病棟 | 病棟 | カテ室 | カテ室 | カテ室 | CCU |
| Gさん | 血液内科 | リハビリ | 病棟 | 病棟 | 病棟 | EP | EP | 放射線科 | CCU | CCU | CCU | カテ室 |
| Hさん | EP | EP | CCU | CCU | 放射線科 | カテ室 | カテ室 | エコー | エコー | 病棟 | 病棟 | 病棟 |
| Iさん (地域枠) | CCU | CCU | CCU | 病棟 | 病棟 | 病棟 | 関連病院への出向 |
後期研修医 3 年生
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Jさん | 関連病院への出向 | |||||||||||
| Kさん | 関連病院への出向 |
後期研修医 6 年生 (途中入局など)
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Lさん (途中入局) | 自分の好きな分野に |
内科専門医取得を目指すと同時に、様々な部署でのローテーションを通じて、 各内科分野での症例経験を積み重ねます。 循環器内科指導医からの熱心な指導により、学会発表や論文作成も目指します。
各部署の研修内容
病棟
当院循環器内科の入院対象は、虚血性心疾患、血管疾患、心不全、弁膜症、不整脈に加え、肺高血圧症や特定心筋症、成人先天性心疾患など多岐にわたります。 幅広い循環器疾患を経験できることが当科の大きな特徴です。
病棟診療は、2〜3名の指導医(卒後8〜15年目)を中心に、後期研修医・初期研修医を含めた4〜5名のチームで10〜15名の患者を担当します。 後期研修医は指導医のもとで主治医として患者を担当し、診断・治療方針の立案から急性期管理、退院支援まで一貫して診療に携わります。 日常診療を通じて幅広い循環器疾患のマネジメント能力を身につけるとともに、カテーテル治療や重症心不全診療など高度専門医療にも触れながら経験を積むことができます。 さらに、心血管疾患や不整脈に対するカテーテル治療をはじめ、各専門領域のエキスパートと連携しながら、専門性の高い循環器診療を実践的に学ぶことができます。
また、当院は全国でも数少ない心臓移植実施施設であり、移植適応となる重症心不全患者や心臓移植後患者の診療も行っています。 循環器内科は、内科的治療から補助人工心臓、心臓移植に至るまで一貫して診療に携わるとともに、 心臓血管外科、看護師、薬剤師、リハビリテーションスタッフなど多職種と連携するハートチームの一員として、患者一人ひとりに最適な医療を提供しています。
さらに、豊富な症例を通して総合的な診療能力を養うとともに、症例報告や臨床研究、学会発表・論文作成にも積極的に取り組んでいます。
循環器内科全般を幅広く学びながら、自身の興味や将来のキャリアに応じて専門性を深め、循環器専門医として着実に成長できる環境が整っています。

班回診により幅広い知識を得て、思考力を養うことは、今後の長い循環器医療の礎 (いしずえ) となる。
極めて重症な症例も上級医からの細かく丁寧な指導を受けて、立ち向かう。
CCU
CCU 部門は、循環器救急・集中治療を CCU 専属の医師の下で行っています。 急性冠症候群、急性心不全、大動脈・末梢動脈疾患に加えて、近年増加している機械的循環補助(ECMO、Impella)を必要とする重症心不全や 植込型補助人工心臓(LVAD)装着後の心不全などの治療を行っています。 このため、集中治療全般の知識、経験だけでなく、LVAD や心臓移植を必要とする重症心不全の管理についても学ぶことができます。 朝は CCU 医師でカンファレンスを行い、多職種(看護師、臨床工学技士、薬剤師、理学療法士、栄養士)でカンファレンスを行っており、 チームで患者さんを良くすることを共通の目標として診療をしています。
レジデントは上級医のサポート・アドバイスを受けながら、診療プランの立案や診療方針の決定、治療の実行などを行います。 循環器内科、集中治療に興味がある医師は、各自の状況に応じて研修を行っていただき、両方の専門医を取得することも可能です。
多く上級医と共により確実な治療を迅速に行い、刻々と変化する急性期医療に対応する。

チームで患者さんを良くすることを共通の目標に診療する CCU スタッフ。
心臓カテーテル検査室 (カテ室)
当院のカテーテル検査室では、年間約2,000件のカテーテル検査・治療を行っています。 大学病院として有数の冠動脈疾患・末梢血管治療の症例数を有し、複雑な背景を持つ重症例や、他院で治療困難とされた症例にも数多く対応しています。 さらに、経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)、経カテーテル僧帽弁接合不全修復術(M-TEER)をはじめとする構造的心疾患や、 ASD(心房中隔欠損症)閉鎖術などの成人先天性心疾患に対する治療も経験できます。 特に経皮的肺動脈弁置換術(TPVI)については、日本全国から症例の紹介を受けています。
カテ室ローテーション中は、朝のカンファレンスで当日の治療方針を検討し、日中は4〜5件程度のカテーテル検査・治療に従事した後、 夕方のカンファレンスで症例を振り返ります。 病棟業務はカテーテル目的の入院患者への対応が中心であり、カテーテル診療に集中して臨める環境が整っています。 到達度に応じて、穿刺や冠動脈造影などの基本手技から、PCI や EVT などの治療手技まで、複数の指導医のもとで担当します。
手技の習得だけでなく、治療適応の判断、画像・生理学的検査の解釈、デバイス選択など、 独立した術者になるために必要な知識と判断力を体系的に学び、自ら治療方針を考えられることを目標としています。 各症例について、術前の治療戦略から手技中の判断、術後の振り返りまで、指導医が継続して指導します。
関連施設との勉強会も定期的に開催しており、施設間での連携した教育体制のもと、 循環器専門医やカテーテル治療に関する専門医の取得に向けて、段階的に経験を積むことが可能です。
また、カテーテルデータベースや関連施設との多施設共同研究を活用し、国内外の学会発表や論文作成にも積極的に取り組んでいます。 臨床と研究の両面で、充実した研修を行うことができます。

複数の指導医のもと、基本手技から高度な治療手技までを担当する。

術前の治療戦略から術後の振り返りまで、指導医が継続して指導する。
電気生理検査室 (EP)
東京女子医科大学病院循環器内科の不整脈非薬物治療班では 2 室の専用カテラボとハイブリッドオペ室を使用してカテーテルアブレーション、デバイス植え込み、リード抜去を行っています。 カテーテルアブレーションは CARTO® と EnSite® の 3D マッピングシステムが設備されており、基本的な心臓電気生理検査に加えて、最新のアブレーション技術を学習することができます。 また近年心房細動の肺静脈隔離術に使用可能となったクライオバルーンアブレーション (冷凍アブレーション) も有しており、カテーテルとクライオバルーンによる肺静脈隔離の手技を学ぶことができます。 デバイスの植え込み数は全国でも有数の施設であり、ペースメーカ・植込み型除細動器 (ICD)・心臓再同期療法 (CRT) に加えて皮下植込み型 ICD (S-ICD) の植え込み手技を学習できます。 また全国的なデバイスの普及に伴い、術後の合併症としてデバイス感染の症例が増加していますが、当施設ではハイブリッドオペ室を使用して、エキシマレーザーシース、メカニカルシースを用いたリード抜去を積極的に行い、良好な治療成績が得られています。 当施設の一番の特長は循環器小児科と協力して、成人先天性心疾患に対するカテーテルアブレーション、デバイスの植え込みを積極的に取り組んでいることです。他施設ではあまり見ることのできない複雑な先天性心疾患に対して、どのように治療を行っていくかを症例ごとにディスカッションし、知識を深めていくことができます。
最新のシステムと高水準の技術で、他院で困難な症例に対応する。
複雑な EP の世界を専門医からの丁寧に指導で、身近な治療になる。
心エコー検査室
心エコー室での研修(1〜2 か月)では、超音波専門医の指導のもと、経胸壁心エコー(TTE)の基本断面を自分で綺麗に描出し、 正確に評価できる確かなスキルを効率よく学べます。大学のスキルスラボも活用できるため、 シミュレーターを使って TTE や経食道心エコー(TEE)の操作を自分のペースで練習できる環境です。
日々の働き方は非常に実践的です。気になる症例があれば、その場にいるメンバー全員が自然と集まり、 随時画面を見ながらディスカッションするスタイルです。少人数だからこそ上級医との距離が近く、 重症弁膜症などの大学病院ならではの症例を深く学びながら、負荷心エコーや 3D 心エコーといった高度な技術も間近で体感できます。
このローテのハイライトは、週 1 回の心臓血管外科との合同手術検討会です。 自分が関わった症例の手術適応をふまえ、心エコー所見を自らプレゼンテーションします。 外科医の視点を交えて議論することで、「治療に直結する生きたエコーの読み方」が深く身につきます。 ここで培う視点は、将来的に専門医を取得する上でも、関連病院へ羽ばたいた後も、一生モノの強固な土台になります。
ぜひ一緒に勉強しましょう!

上級医と話しやすい、温かい雰囲気の心エコー検査室

連携しながら精度の高い検査を行う
心臓リハビリテーション
心臓リハビリテーション (心リハ) は、治療の一環として推奨されています。 当院の心リハでは、内科のみならず、外科、小児科の患者も対象になり、より幅広く、そして最新の治療とも関わりながら、 循環器医療に携わることができます。 そして、心肺運動負荷試験の実施、判読から治療効果や患者指導までを経験します。 多くの検査や治療を経験する忙しさ中で忘れがちな、包括的に患者を診る視点を身に着ける機会があります。
多数業種による多角的な循環器医療を経験し、患者さん本位の医療にかかせない広い視野を持つ。

リハビリを集中的に学べるプログラムは総合的な医療を行う上で貴重な経験になる。
循環器画像診断
循環器画像診断では、循環器診療に必要な主要画像検査モダリティを横断的に学びます。 循環器専門医を目指すうえで、画像診断能力は診療の質を大きく左右します。 検査の立ち会いから画像再構成、読影まで一連の流れを経験し、診療に活かす力を身につけることを目標としています。
当院では虚血性心疾患、弁膜症、心筋症、心筋炎・心膜炎、先天性心疾患、心臓サルコイドーシスなど多彩な症例を数多く経験できます。 320列の冠動脈 CT による詳細な冠動脈評価、3.0T/1.5T MRI による心臓の形態や心筋障害の評価、 FDG-PET によるサルコイドーシスの病勢評価、心筋シンチグラフィによる機能的虚血やバイアビリティ評価、 アンモニア PET による定量的心筋血流評価など、幅広い画像診断を一施設で学べることが大きな特徴です。
日々の診療では、循環器内科医師、画像診断・核医学科医師、診療放射線技師と密接に連携し、多角的な視点から画像を評価します。 上級医による読影指導も行われ、画像診断の基礎から応用まで段階的に学べる教育体制を整えています。 ほぼすべての循環器画像診断モダリティを院内で経験できる大学病院は全国的にも限られており、 本ローテーションでは豊富な症例を通して疾患理解を深め、画像所見を治療方針へ結びつける実践力を養うことができます。

320 列冠動脈 CT をはじめ、主要モダリティを横断的に経験できる。

検査の立ち会いから画像再構成、読影までの一連の流れを学ぶ。
東京女子医科大学 循環器内科 医局長 春木 伸太郎
| TEL | 03-3353-8111(内線23110) |
|---|---|
| FAX | 03-3356-0441 |
| meditop.au@twmu.ac.jp | |
| 所在地 | 東京都新宿区河田町8-1 |
見学、ご相談は随時行っております。当科での後期臨床研修を考えておられる先生方は是非ご連絡ください。









